【 成人式 - 二十歳を迎えた君への手紙 】
2020/10/16
写真屋にとっての ”2周目 ”
写真屋という仕事を永い間させて頂き、2周目を実感することが普通になって参りました。
写真屋にとっての2周目とは... お宮参りでお撮りした赤ちゃんが成人されたり、ご結婚なさったり、ご出産なさって赤ちゃんをお連れ下さったり...
親子2世代、どちらの結婚式も撮影させて頂けたり...という経験は、写真屋冥利に尽きる、としか言いようのない財産です。
”人生は幸せのスパイラル”...
これは当写真場のコンセプトでもある言葉。
幸せのスパイラル、まさにその螺旋の中に、記念撮影を通じて関わり続けることができるのはこの上ない幸せです。
- お客様と共に成長させて頂ける...
- お客様のお子様達に対して、「親戚のおっちゃん」みたいな気持ちに(勝手に!)なれる...(^_^)
こんな職業はなかなかないのでは...と、いつも心から実感しております。
本当にありがたく、お客様には感謝の連続であります。
写真屋より、二十歳を迎えた君への手紙
あなたのことはお宮参りの頃からはっきりと思い出すことが出来ます。
あなたは健康的で、非常に良く笑う愛嬌のある赤ちゃんでした。
特に記憶に鮮明に刻みつけられているのは、1歳記念の撮影の時。
お相撲さんさながら!シコを踏むようなコミカルな動きを何度も見せてくれ、その度にケタケタと元気よく笑うあなたにつられ、見守っていた親御様も、撮っていた私達さえ一緒になって大笑いしてしまいました。
そんなあなたも、十三詣りの頃にはすっかり大人びて綺麗なお嬢さんとなっており、私達を驚かせてくれたのでした。
そして更に数年経って、二十歳の立派な女性となったあなたを、スタジオにお迎えすることが出来ました。
まだまだご健在の祖母様、母様と…、三世代の女性が和服姿でお並びになるお姿というのはまさに感無量、我々の目頭を熱くさせました。
ご家族の皆さんが「いつかそんな日が来る」と、漠然と願い続けてきたその瞬間にご一緒させて頂けたこと、これはまさに奇跡、そう思わずにはいられませんでした。
二十年という年月は、目まぐるしくその時間を駆け抜けてきたあなたにとっては案外あっという間の時間だったことでしょうね。
しかし、その二十年間をずっと近くで見守られていた親御様にとっては、心配でハラハラしたり、ちょっとした成長にホッとしたり、喜んだり、時には反抗的な態度にイラッとしたり…
本当に気持ちの休まる間もないような長い長い時間だったのではないでしょうか。
それでも...済んでしまえばあっという間だったと感じる年月...
それはきっと、幸せに包まれていたからだと思います
昔のアルバムを開いてみましょう。
じっくりと振り返る中で、あなたとご家族様が重ねてきた時間の重みや厚み、濃さを感じ、きっと胸が熱くなることでしょう。
二十年の歩みは、長い人生のほんの序章に過ぎません。
今までとは比較にならないような困難が降りかかってくることも少なくはないでしょう。
そんな時、人生の先輩でもある親御様のちょっとした言葉や行動に耳を傾けてみれば、あなたの人生にとって大きなヒントを聞き取れるはずです。
「親のスネは、かじるためにある」...とも言います。
何歳になっても「子どもに頼られる」という事は親にとっては嬉しいものなのです。
苦しいとき、辛いときは抱え込まず、ぜひ親御様に相談してみて下さい。
あなたをここまで育て上げた、あなたにとっての最高の理解者が、きっと大切な言葉をかけてくれるはず。
そして、節目節目で写真屋としてあなたの人生に立ち会えたことを、私は誇りに思っています。
本当に、成人おめでとう。
「親」は、いつまでも「親」として...
最後になりましたが二十歳になられました全ての皆様、二十年で学ばれたこと、経験されたことをベースに、ここから先の人生も胸を張って堂々と歩み続けて下さい。
あなたが何歳になっても、あなたが結婚して子どもができて親になっても、あなたの親は親であり続け、あなたを応援し続けます。