【 古いお写真が語るもの 】
写真屋の仕事は撮るだけじゃありあません...
色褪せ傷ついた古いお写真が生き生きと語り出す...
そのお手伝いをさえていただくのも、古い写真屋の大切な使命です。
引出しの中に眠っていたり、無造作に片付けられている古いお写真…
あなたのそばにもありませんか?
決して後戻り出来ない人生の、それは大切な思い出の一枚かもしれません。
破れていたり、傷ついていたり、色が変わっていたり…
保存状態にもよりますが、多少のダメージがあるのは仕方ないことです。
でも、「もういいや…」って処分される前に、想像してみて下さい。
お写真には「写っている人」の反対側に、必ず「写す人」がいらっしゃるんです。
- 「何故この写真を撮ったんだろう?」...
- 「誰が撮ってくれたの?」...
- 「どうしてこの場所にいるんだろうね?」...
- 「どんなカメラだったのかな?」....
お写真にはそこに秘められた「思い」や「物語」があります。
処分される前に、撮った方の「思い」を、ちょっとだけ想像してみませんか…
「写した人」の思いに触れる...
今回ご依頼いただいたお客様から、お礼の言葉を頂戴致しました。
「…祖父の写真を通して、私は祖父と静かに向かい合う時間を持つことができるようになれました。祖母から贈られたお雛様と御殿も、年月を経て遠い思い出となっていたのですが、祖父母の想いと合わせ鮮やかに蘇り、私の心に温かいものがこみあげました…」
復元作業を行う写真屋にはそのバックグランドストーリーを知る由もございませんが、後ほどこのようなお話やご感想を伺って、あらためて写真というものの「力」や「価値」を認識します。
- 撮る者と撮られた者の心が触れあい出す...
- 今を共に生きている者同士ではなく、時空を超えた会話が聞こえてくる...
写真屋の使命は、そのお手伝いをさせていただくこと...
お写真は動かない、話さない1枚の絵…でも時に、言葉より豊かに語り出します。
あなたのお手元にもきっとある、古くて色褪せたお写真、是非一度じっくりと眺めてみて下さい。